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中小企業が開発すべき商品とは

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 新商品開発のコンサルティングをしていると、「うちの会社はどのような新商品を開発すべきか」という質問を良く受けます。新しい製品開発をしたいが何をすればよいかがわからないというのです。

 新商品開発には3つポイントがあります。「自社の強みが活かせること」、「顧客ニーズがあること」、「強い競合がいないこと」です。

【自社の強みが活かせること】
 まず、「自社の強みが生きる製品を考える」事が重要です。つまり、自社で作ることでき、他社との差別化ができる新商品開発を行うべきです。世の中を見渡してみて、どんなに魅力的に見えても、どんなに成長が期待できても自社の強みが活きない新商品開発はすべきではありません。そのような商品は開発するのに非常に時間がかかったり、他社との差別化ができなかったりするからです。

 A社は自動車用の部品を製造していました。自動車用部品というのは同じ部品を供給していると毎年値下げ要求が来るため利益率が低くなっていきます。そこでA社は自動車部品以外の新規事業を探し始めました。

 そして、今後は高齢社会が来るため高齢者用の車椅子に大きな需要があるに違いないと考えました。それも単なる車椅子ではなく、自分の力では起き上がれない高齢者をベッドから車椅子に楽に移し替える(移乗させる)ことができる車椅子の開発に取り組んだのです。

 A社は新しい移乗のシステムを考えて新規車椅子の開発に取り掛かりました。ところが、今までは自動車用の部品製造の経験から信頼性と安全性を考えて車椅子を一から作り上げたため非常に時間がかかりました。

 この車椅子の開発では、A社がもつ複雑な形状の加工技術や信頼性の高い部品作りを活かすことができず、単に重くて使い勝手の悪い仕組みのものができあがりました。コストも既存品に比べて非常に高く、コストダウンに相当苦労しています。

 そのため、改良を繰り返すこととなり、かなりの時間をかけて開発をしているにも関わらず、いつになったら売れる商品ができるか見当がつかない状況に陥ってしまいました。

 

 新商品は単に作ればいいのではなく、売れる商品を作り上げなければなりません。自社の強みが活きない開発を行うとお金と労力をかなり消耗するだけでなく、行ったり来たりを繰り返すため想到な時間がかかる羽目に陥るのです。そして、経営資源を浪費することで本来振り向けるべき商品開発ができなくなりジリ貧となっていくのです。

 

【顧客ニーズがあること】

 もう一つ大事なポイントは、顧客のニーズを明確に把握することです。顧客のニーズをよく理解しないままに新商品を開発すると、全くトンチンカンな製品が出来上がることがよくあります。 

 A社も「顧客のニーズは十分に掴んでいるから大丈夫だ」と言っていました。でも、「本当かな」と疑問に感じたのです。それは顧客とは誰のことかが不明確だったからです。このケースのように購入者と使用者と利用者が別々にいるケースで、顧客が誰かわかりづらい場合によく感じる疑問です。

 A社が開発を試みた車椅子は、介護用でした。高齢者は足腰が立たない人が多く、ベッドから車椅子に移るのが非常に大変な事が多いのです。多くはヘルパーが支えて移乗させますが、お年寄りに中には体重の重い人もいるためヘルパーの負担が大きいのです。

 新たな車椅子はヘルパーたちの負担を軽減することを目的としていました。そのため、A社が開発をする際に主に意見を聞いたのはヘルパーたちでした。ヘルパーの人たちの評価は好評で、これは絶対売れるに違いないと考えました。

 ところが、車椅子を購入するのは高齢者介護施設の管理責任者(あるいは経営者)です。

その車椅子はかなり高額だったため管理者の意見が非常に重要となりますが、A社は管理者にヒアリングなどは行っておらず、その人達がどのような意見を持っているかよく知りませんでした。

 また、車椅子で移乗されるのは高齢者です。その移乗の方法はちょっと特殊で、場合によっては高齢者に少し負担がかかることが懸念されました。つまり、移乗する際に力のかけ具合が悪いとちょっと痛かったりするのです。

 その会社は、実際に移乗をされる高齢者の声についても調査は不十分でした。もし高齢者が嫌がったらどんなにヘルパーが楽できてもその車椅子は使うことはできません。

 購入者と使用者と利用者が別れているケースはよく見かけます。単にニーズを把握すると言っても誰のニーズなのかをよく理解しておかないと間違った方向の商品開発となる場合があるのです。

【強い競合がいないこと】

 最後の一つが「強い競合がいないこと」です。自社の強みが行かせて、顧客ニーズがあるとしても競合が強い分野に参入するといわゆる「レッドオーシャン」状態となり、最後は価格勝負となります。体力のない中小企業はこの「レッドオーシャン」に参入することは絶対に避けなければなりません。利益が出ないだけではなく、多大の時間と労力を使い果たして疲弊してしまうからです。

 強い競合がいないということは、市場が独占されておらず参入の可能性があるということです。成長している分野では様々な隙間ができるため独占されていない分野を探し出すことが比較的容易です。ところが、参入障壁が低く、成長すると思われる分野には多くの新規参入者が現れます。

 今後、高齢者が増えるために高齢者用商品を開発している会社は多く、すでに類似商品は存在していました。A社は最後発に近い会社です。さらに、今後高齢者向けの移乗しやすい車椅子を開発を考えている企業もいくつか現れてきています。

 結果として、A社は「レッドオーシャン」の海に飛び込んでいるのです。しかし、A社としては「うちの技術はすごいから他社に勝てる」と思いこんでおり、冷静に市場を観察できていません。たとえ今後商品が完成しても様々な困難に直面することでしょう。

 新しい商品を開発する際にはその市場にどのようなプレイヤーがいて、どのような類似商品があるかを冷静に見つめなければなりません。そして、自社が開発しようとする商品は他社品と比べてどのような点が優れていて、どのような点が劣っているかを客観的に観察する必要があります。

  客観的に知るということは、顧客の意見を聞くということです。決して自社だけの見解では不十分なのです。そのような調査を十分に行ったのちに、間違いなく差別化できて売れると確信した後に商品開発を進めるべきなのです。

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