PR活動は主体的に自己責任で行うことで道を切り開けるPR活動は主体的に自己責任で行うことで道を切り開ける

「新事業展開の成否別に見た、一般消費者に向けたPR活動」(2017年版中小企業白書)は、「成功した企業」も「成功していない企業」も大きな差がなさそうに見えます。しかし、行っているPR活動の中身が大きく異なるのでしょう。

以下に成功した企業が実行した項目を高い方から5つほど示します。(カッコ内は回答割合(複数回答))

  1. 自社WEBサイトによるPR強化(成功した企業:6、成功していない企業:42.9)
  2. インターネットを活用した販路拡大(成功した企業:4、成功していない企業:38.8)
  3. 店頭における販促活動の強化(成功した企業:6、成功していない企業:27.6)
  4. 各地域で開催される販促イベント等への参加(成功した企業:9、成功していない企業:23.9
  5. SNSによるPR強化(成功した企業:3、成功していない企業:22.2)

PR活動は「何を」「どれ位するか」という中身が重要

上位5番目までを見ると、「成功してない企業」が「成功した企業」より数値が高いのは各地域で開催される販促イベント等への参加だけでした。それ以外は「成功した企業」の方が数値が高く、それらの内容はすべて会社が主体的・自発的に行うものです。

自社WEBサイトによるPR強化であれ、店頭における販促活動の強化であれ企業が自発的・主体的に、言葉を変えて言えばお金時間労力を使って、行うものです。つまり、「成功した企業」は、主体的に自己責任でPR活動を行うことで自ら道を切り開いてきたといえるでしょう。

一方、「成功していない企業」の数値が高い各地域で開催される販促イベント等への参加は受身的な活動です。イベントの主催者は別にいて、自分はそれに乗っかって参加しただけなのでなんのリスクも苦労もありません。つまり、自社はお金労力は使わずにラクをして商品を販売しようとしているだけと言えるでしょう。

成功するためには継続してPRを続けること

一般的に「成功しない会社」はPRがヘタな企業です。どんなに良い商品を持っていても、顧客が商品を知られなければ売ることができないからです。しかし、PRがヘタという以前に商品を売る姿勢に問題がありそうです。リスクを取らず汗をかかず、楽して商品を売ろうとしてもうまく行きません。仮に一時的にうまく売れたとしても、そのあとが続きません。受け身な姿勢では商品を売り続けることができないからです。

自社の商品を顧客に知ってもらうため・振り向いてもらうために知恵を絞り実行し、多くの場合に失敗を繰り返し、それでも諦めずにPRを繰り返し続けている会社が成功するのです。PR活動はすぐに実りませんが、やり続けることで成功を掴み取ることができるのです。

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