前回のブログでは、伝動装置を製造販売しているメーカーについてFI記号を用いた分析を載せました。特許ではもう一つFタームという記号があります。この記号を用いるとどのような分析ができるか見てみます。

上図は、縦軸にFタームの分類を、横軸に出願年を撮ったバブルチャートです。横軸の表現はFI記号のときよりもわかりやすくまとまっています。これは、FタームがFI記号のうち出願件数が多い分類を抽出して再編している結果でしょう。

この図を見ると、FI記号での分類と似ていることがわかります。上図は3J027という分類のFタームのうち、用途のみを取り出したものです。上図を見るとかなり詳細に分類されていることがわかります。
ここで、A社がどのような用途での出願が多いか見てみました。

上図がA社の出願を、縦軸を用途、横軸を出願年としてまとめたものです。A社の出願は車両、それも自動車に偏っていることがわかります。

ここで、先程の3J027のFタームの図をわかりやすくまとめたものが上図となります。

図を見ると、伝達装置には車両以外にも様々な用途があることがわかりますが、A社はほぼ自動車のみの出願となっており、おそらくビジネス的にも自動車向けの伝動装置が主流であることが推測されます。

仮に、A車が車両以外の新規分野に進出したいと考えた際に、多くの分野を候補としてあげることができるのです。しかし、できれば成長している分野へ進出したほうが成功する確率は高くなります。そこで、各分野の出願件数を見てみました。

上図は各分野ごとの出願件数を年度別にまとめたものです。これを見ると圧倒的に車両関連の出願が多いことがわかります。

このように見てみると、車両関連の伝動装置はまだまだ成長余力がありそうなので、既存の分野で頑張ったほうがいいようです。仮に新分野に出ていくとしたら、ロボットが候補として上がりそうですが、車両に比べて相当小さそうな市場であるため事業化を行う際にはさらに詳細な分析をしないと参入は難しそうな印象です。

このように、特許情報を活用することで、市場の状況をざっくりとですが、ある程度推測することが可能となります。